2020年5月9日土曜日

韓国大統領府は否定しているのに…米国「韓国に年間13億ドルの防衛費を要求」

米国のドナルド・トランプ大統領が7日(現地時間)、韓国との防衛費分担金交渉に関連して「韓国がわれわれに相当な額の金(substantial money)を支払うことで合意した」と再度主張した。トランプ大統領は先月も「韓国がより多くの金を出すことで合意した」としながら防衛費増額を圧迫したことがある。

米国公営放送であるPBSによると、トランプ大統領はこの日ホワイトハウスでテキサス州のグレッグ・アボット知事と会った席で話をやり取りしていた途中に、「私は、米国が非常に金持ちの国々を無料で、またはほとんど何も受けないで防御しているということを言いたい」として防衛費分担金問題を取り上げた。

トランプ大統領は「韓国がわれわれに対して相当な額の金を支払うことで合意した。そのことをわれわれは非常にありがたく考えている」と明らかにした。

あわせて「われわれは1兆5000億ドル(約160兆円)を使っている。これは米国にとって相当な費用だ。米国の国防予算は2位の国より3倍、いや4倍さらに多い。4倍以上だ。米国が他の国を防御すれば彼らも分担金を出しながらわれわれを尊重しなければならない」と強調した。

トランプ大統領は「正直言って、この国は友邦と敵に利用されてきた。だが、もうこれ以上そうではない」と付け加えた。

トランプ大統領は先月29日、ロイター通信とのインタビューで韓米防衛費交渉に関連して「彼ら(韓国)は多くの金を出すことで合意した。彼らは私が就任した時に出していた額より多くの金を出している」とし「われわれは合意することができる。彼ら(韓国)は合意を望んでいる」と言及したことがある。

当時青瓦台(チョンワデ、大統領府)は「交渉が進行中」としながら「合意したものはまだ何もない」と一蹴した。

これに先立ち、トランプ大統領は第11次防衛費分担金特別協定(SMA)のための韓米間交渉開始前である昨年8月初めにも、韓国が費用をはるかに多く出すことで合意したというツイートを突然飛ばして韓国を圧迫した。

韓米防衛費交渉は3月末に「13%引き上げ案」に暫定合意、妥結を目前に置いたように見えたがトランプ大統領がこれを拒否し、交渉が漂流している状況だ。

米国はトランプ大統領が暫定合意案を拒否したことと合わせて13億ドル水準の分担金を要求する逆提案をしたことが分かった。しかし韓国は「13%引き上げ」以上のことは受け入れられないという立場なので難航が予想される。

トランプ政権の高官は7日、本紙の取材に対し「米国はコロナ禍など複数の困難に直面しており、現実的に13億ドルの要請は悪いものではない」として「これはトランプ大統領の承認を受けたもの」と語った。当初50億ドル(約5310億円)と言っていたトランプ大統領が、13億ドルに金額を調整したというわけだ。韓国政府の関係者は「韓国側は現在、防衛費を毎年引き上げて5年後には年間13億ドルの水準にできる案を有力に検討している」としつつ「だが米国はすぐに、今年から13億ドルの水準を要求しているらしい」と語った。これに関して米国政府の関係者は「韓国が(13億ドルより)支出を減らすのであれば在韓米軍削減を考慮する状況が起こりかねないという懸念を、米国のマーク・ミリー統合参謀本部議長が韓国の朴漢基(パク・ハンギ)合同参謀本部(合参)議長に伝えた」と語った。しかし朴漢基・合参議長は、本紙の電話取材に対し「そんな通知を受けた事実はない」と語った。

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