2020年5月6日水曜日

北朝鮮、平壌近隣の新ミサイル施設ほぼ完工…ICBM収容可能

米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)と軍事誌ジェーン・インテリジェンス・レビューは5日、北朝鮮の平壌国際空港の一角に、弾道ミサイル開発関連である可能性が極めて高い新たな施設が完成しつつあるとする、商業衛星画像に基づく共同分析結果を発表した。建物の一つは、全長約22メートルとされる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星15」(推定射程約1万3千キロ)を起立状態で収納できる規模だという。

問題の施設は、平壌の北西約17キロに位置し、2016年半ば頃から建設が始まった。今年後半または初頭にも完成して運用が始まるとしている。

3月21日と4月15日に撮影された衛星画像を分析したところ、建物の規模や配置などに加え、平壌地区にある弾道ミサイル部品製造施設に比較的近い場所にあることから、ミサイル関連施設であると結論付けたとしている。

このメディアは、この施設は初めて公開される所で北朝鮮のすべての弾道ミサイルと関連発射台、支援車両などを収容できるほど広くて大きいと伝えた。

特にこの施設の中で天井の高い建物は大陸間弾道ミサイル(ICBM)である火星15を収容できるくらいの充分な大きさであるとされている。

また、施設の敷地内い鉄道の引き込み線があり、貨物の積み下ろしターミナルが大きな屋根で覆われていることや、建物やターミナルなどを結ぶ道路が、ミサイルを車両で運搬しやすいように幅9~10メートルの道路で結ばれていることもミサイル施設の特徴を表していると分析した。

北朝鮮は、2018年6月にシンガポールで行われた初の米朝首脳会談でICBM発射の自制を表明していた。新たな施設の存在は、北朝鮮が発射凍結の裏で弾道ミサイル開発を着実に進めている実態を改めて裏付けるもので、日米などで警戒感が広がるのは確実とみられる。

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