愛国日報がスワップスワップ騒いでから早くも3カ月が経過した。そう、期間限定の米韓スワップを用いたドル貸付の返済期限が間もなく訪れる。9月までの限定措置ということだが、そのうち84日物の第1弾が来たる25日に返済期日を迎えることになる。金額としては79億ドルとそこまで大きな規模ではないが、満期を延長するかしないかで余裕の有無も明らかになるだろう。コロナ禍が長期化すると分かった以上、安易にドルを借りて企業支援につぎ込むのは危険と言える。
3月に締結した韓米通貨スワップのドル資金貸付が満期となる。
韓国銀行が17日に明らかにしたところによると、25日に米連邦準備制度理事会(FRB)との通貨スワップ資金を活用した競争入札方式の外貨貸付79億2000万ドルが満期を迎える。
FRBとの通貨スワップ資金を活用した最初の入札の満期だ。当時韓国銀行は7日物と84日物の2種類で貸付を実行した。7日物が超短期貸付で、貸付規模も10億ドル未満だった点を考慮すると、来週迎える貸付満期が事実上初めてとみることができる。
韓国銀行は今週までにスワップ市場などドル資金市場の状況を見守って満期延長の可否を決めるという立場だ。
最初の貸付満期到来規模が100億ドルに満たないなど貸付規模が大きくなく、外貨資金市場全体に及ぼす影響が限定的で、外貨資金市場でこれを十分に消化できると判断されれば当局は満期延長をしないこともある。韓国金融当局が外貨資金市場の不確実性を解消するために満期延長をしても貸付期間を流動的に調整する可能性もある。
石油化学業界の落ち込みが深刻…ドル流出さらに加速
韓国経済がドル不足に陥る兆候として石油業界の不振が挙げられる。知ってのとおり原油価格は40ドルで頭打ちとなり一向に上がらずじまいだ。韓国の場合原油価格の低迷は石油化学事業に直結することから深刻だ。
石油世界大手のBPは最近従業員を1万人減らし、再生可能エネルギー分野への転換を加速すると明らかにした。同社の全従業員の15%に達する数値だ。また、運営費も25億ドルほど減らすという目標だ。BPが本格的な事業再編に出るのは世界的に石油消費が減り、収益性まで悪化しているためだ。
原油安と新型コロナウイルスによる需要不振などで危機に陥った石油業界内部で本格的な産業構造再編が必要だったのではないかとの指摘が出ている。10日の業界によると、SKイノベーションとGSカルテックス、エスオイルと現代オイルバンクの韓国石油大手4社は定期メンテナンスなどを通じて生産量を事実上減らした状態だ。メンテナンス期間中には操業を中断するためだ。
業界1位のSKイノベーションの場合、今月末まで定期メンテナンスをする。これを通じ1日15万バレルほど生産を減らした。同社の生産量は1日111万5000バレルだ。問題は石油会社の定期メンテナンスが終わった後もこれまでの生産量ほど工場を稼動するかどうかだ。
過去には工場を運営するだけ稼ぎになった。だが現在は事情が変わった。一例として1バレル当たりの精製マージンは6月第2週基準でマイナス0.4ドルにとどまる。石油業界では「精製マージン1バレル当たり4ドル」を損益分岐点と考える。
こうした事情のため石油会社は4-6月期にも大規模赤字を出すものと懸念する。ある石油会社関係者は「石油精製4社とも1-3月期ほど業績は悪くないだろうが、4-6月期もやはり赤字は避けられないだろう」と話した。1-3月期の石油4社の営業損失規模は総額4兆3775億ウォンに達した。
事実世界の石油精製施設はすでに飽和状態だ。中東と中国などを中心に石油精製施設が着実に新設・増設されているためだ。これは韓国の石油会社には輸出市場縮小を意味する。市場調査機関IHSによると昨年1日9913万6000バレルだった世界の石油製品生産量は2023年には1億430万バレルに達するだろうという見通しだ。
韓国の石油会社は後退している。一例として先月の石油製品輸出は前年同期より68.6%減った。新型コロナウイルスの余波でガソリンと航空燃料など石油需要が落ち込んだためだ。
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